
「働きながら、社会を変える。」慎 泰俊 著(英治出版)
昨日、昨年5月のJapan MBA Forumのイベントで講演頂いたNPO法人Living in Peaceの慎 泰俊さんの新しい本「働きながら、社会を変える。」の講演&読書会に参加してきた。
この日のために1からプレゼン資料を作ったとのことで、内容は本のことは殆ど書いてなく(多分書いてあったんだろうけど、その辺はバッサバッサ端折って)、グローバル化における世界の変化にどう生きて行くべきなのかと言った部分が多くを占めていました。
そう言った内容だったので、講演後に行われた班別の議論(一応読書会)も本からは少し離れて社会問題について様々な議論が交わされた。
世代間格差
その中から、1つピックアップして、本日標題のような提案をしたい。
議論となった課題は「世代間格差」である。昨日、成人式があった後なので、この話題を取り上げてみた。
総務省によると、今年の新成人の人口は122万人で過去最低を記録。記録を取り始めてからもっとも多かった1970年(昭和45年)の246万人の半数を下回った。また、昨年に続き日本の総人口に占める新成人の割合が1%を割り込んだとされている。
Wikipediaの定義を借りると、「世代間格差」とは、一生の間に政府や自治体から受ける年金、社会福祉をはじめとするサービス(受益)と税や借金などによる負担の差が世代によって異なる事から生じる格差である。
アメリカの財政学者ローレンス・コトリコフらが提唱する、負担の差を世代ごとに計算して損得を明らかにする「世代会計」の手法によれば、日本における60歳以上と20歳以下の世代間の社会保障の格差は9000万円〜1.2億円にも達すると言う。
人口減少は今後も続き、日本は世界でも突出した「超少子高齢社会」となる。慎さんのデータによると、日本の福祉予算は子供に掛けられる額の11倍が高齢者に掛けられており、これは先進国では断トツである。すなわち、子供より高齢者へより福祉予算が割かれていることになる。
この1つの要因に世代間における1票の格差がある。つまり、選挙では、人口が多くより票数をたくさん持っている高齢世代の意見の方が、少数の若者世代の意見より通りやすい構造になっている。従って、必然的に高齢者に有利な政策が優先され、より多くの予算が振り分けられる結果となる。
メディアでは、若者の政治への無関心が盛んに取り上げられているが、そもそも少数派である若者が選挙に行ったとしても、政治を動かせない構造がそこにはあるのである。
20代に1人2票を!
そこで、20代の投じる1票を2票、30代の1票を1.5票と換算して見てはどうだろうか?
世代人口に比例して重み付けと言うのもあるが、このくらいざっくりの方が分かりやすくてよい。
恐らく、今までと違って、政治家は若者の得票を無視できなくなるだろうし、政権交代を狙う政党は若者を選挙に参加させることに積極的になるだろう。
この提案は、多少極論であり、反論も多いだろうが、このくらい大きな試みがないと日本の将来はなかなか明るくならない。

出所)総務省「統計でみる都道府県のすがた2011」